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【五月病のあなたに送る】村上春樹を読んで原宿を歩いてみた

lifestyle | 2017.5.12

村上春樹という人物

先日、新作「騎士団長殺し」を発表した日本を代表する作家、村上春樹。1949年、1月12日生まれ。京都府京都市生まれ。早稲田大学文学部卒業。1979年、「風の歌を聴け」で群像新人文学賞を受賞しデビュー。以後、「ノルウェイの森」や「海辺のカフカ」などを発表し、根強いファンが国内外に存在し、村上春樹ファンのことを「ハルキスト」と呼びます。かくいう私も、高校時代にたまたま読んだ「ノルウェイの森」を読んでからハルキストの一員になりました。

今回紹介する作品は「カンガルー日和」に収録されている「四月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」という短編作品です。タイトルを聞いただけでも興味が湧きませんか?

「100パーセントの女の子ってどんな子だろう?」「そもそも何が100パーセント?顔?スタイル?声?」「100点ではなく100パーセント?」etc…

この物語の舞台は原宿。若者が行き交い、言わずもがな日本のファッションの中心地です。どんな物語が展開されていくのでしょうか。それでは、読み進めて行きましょう!

 

 

1.「四月のある晴れた朝、原宿の裏通りで僕は100パーセントの女の子とすれ違う」

まず、あなたには好きな女の子のタイプがありますか?例えば、足首の細い女の子がいいだとか、目の大きい女の子だなとか、絶対に指の綺麗な女の子だ、とか…。この物語には、「100パーセントの女の子」については詳しく描写されていません。唯一、「彼女はたいして美人じゃなかったということだけである。なんだか不思議なものだ。」と書かれています。美人じゃないけど、その女の子は自分に取って100パーセントであるという。おそらく、異性との出会いを求めてる人にとって、自分にあった100パーセントの異性と出会えるんじゃないかという期待を持つ反面、ある程度のところで妥協しなければ、という思惑もあるはず。

目の前にいる女の子が自分にとって100パーセントであると確信する。

あなたにはそんな女の子に出会ったことがありますか?

 

2.「そして何よりも、一九八一年の四月のある晴れた朝に、我々が原宿の裏通りですれ違うに至った運命の経緯のようなものを解き明かしてみたいと思う」

 

舞台である原宿について触れてみたいと思います。私は、大阪から上京して来る前は

原宿=りゅうちぇる系の人で溢れかえっている」というイメージがありました。でも実際に原宿を歩いて空気を感じると、なんとなくこの物語の空気感を多少ながら感じることができました。

温かい小さな空気の塊りが僕の肌に触れる。アスファルトの舗道には水が撒かれていて、あたりにはバラの花の匂いがする。

この物語を読んだらきっと、原宿に足繁く通う人であっても、また違った新しいことを感じとることが出来るかもしれません。原宿になかなか足を向けない人も、この本片手にぶらぶら歩いてみてはいかかですか?

 

3.「もちろん今では、その時彼女に向ってどんな風に話しかけるべきであったのか、僕にはちゃんとわかっている」

 

主人公は100パーセントの女の子に声を掛けようと試みるが、結局掛けられずに通り過ぎてしまう。そして上記の一文があって、「もちろん今では、その時彼女に向ってどんな風に話しかけるべきであったのか、僕にはちゃんとわかっている」と続き、「とにかくその科白は『昔々』で始まり『悲しい話だと思いませんか』で終わる」とあって、物語の要の部分に突入する。この科白部分については多くは書かないでおくので、是非一読して欲しいです。単なる出会いや恋愛のこととして受け止めるのはもったいないし、読んだあとも読み手によって受け取り方が違う物語だと思うので何度も読み返して味わって欲しいです!

本を手に取ろう

若者の活字離れが問題となっている今の時代。本を読むのは苦手、というそこのあなた。是非、紙の本を繰って見地と世界を広げてほしいです。おしゃれなカフェのテラスで本を読むあなたはきっと素敵だと思います!