リアル店舗に行くことの意義

fashion | 2017.12.4

 

「どの店で買う」から「どのサイトで買う」の時代

 

 

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皆さんはネット通販で買い物をしたことがあるだろうか?
いきなりの質問で申し訳ないが、そう聞けばほとんどの人が「はい」と答えるであろう。ネット通販が急激な発展を遂げ、若い世代のお店離れが進んでいるこの頃、流行のお店に行き、そこで買い物をすることがトレンドだった時代が終わり、ネット通販で買い物をすることがトレンドになったのである。その背景として、大手通販サイトZOZOTOWNやAmazonの登場により従来の買い物の在り方が変わったことが考えられる。
これまで不可能だった異なるブランドの商品、サイズ、値段までもがブランドの垣根を越え簡単に比較できるようになり格段に買い物がしやすくなった。つまり、わざわざ街に繰り出し店舗で買い物をしなくても自分にとって理想の商品が手に入るようになったのである。

では、もうこの先リアル店舗はネット通販に敵わないのであろうか。
そんな急激な発展を見せるネット通販の裏側でリアル店舗では様々な工夫がなされている。その1つがVMDだ。

VMDがもたらす、リアル店舗に行きたくなる理由

 

 

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「VMD=ビジュアルマーチャンダイジング」と呼ばれる技法で、魅力的なコーディネート提案や見やすい陳列などで商品を綺麗に見せるなど、主に視覚を使って表現される場合がほとんどだが、嗅覚、聴覚、触覚など五感の要素を使って表現されることを指す。
五感で感じてもらうことでその店舗独特の世界観を体験することができ、時には想像もしていなかった1着に巡り会うこともある。

全てがネット通販で完結できる今だからこそリアル店舗に行き、改めてそこでしか味わえない感動を体感してもらいたい。ではリアル店舗に行くと、どのような感動を体験をできるのだろうか。

①リアル店舗に訪れることで新しい自分を発見できる

 

「衝動買い」というとなんとなく悪い意味に聞こえる。
だが興味のなかった洋服を手に取り、気がつけば予定とは違った商品を購入している。このような経験は誰しもがあるのではないだろうか。実際に筆者もふらっとお店に立ち寄り、買う予定のなかったものを買ってしまったということがある。なんとなく雰囲気が良いお店だなと思い、お店に入り、なんとなく興味を持った商品を手に取り、試着をしてみて自分に似合うと気づく。そして気付いたら買う予定ではなかったものを買っている。
衝動買いは確かに無駄使いといった側面もあるが、今まで知らなかった新しい自分を気付かせてくれるきかっけでもあるし、想像もしていなかった1着に出会えるということでもある。
このような経験はリアル店舗ならではであり、VMDの効果によるところが大きい。
店舗の前を通る通行人をお客様に変えるには何かあっとなるような注意を惹く仕掛けをしなくてはいけないし、商品を手に取ってもらう場合も魅力的なコーディネート提案など興味を持ってもらう工夫をしなければならない。POPなどによる購入する最後の一押しの要素だってある。衝動買いをしたその1着には店舗側の工夫が込められているのである。
お店に来るほとんどの人はまだ何を買うかが決まっていない。漠然とした何かを探しにきている。そんな中でVMDが商品を購入するまでの手伝いをしてくれ、思いがけない1着を見つけることができる。そして、そこには明確な店舗の想いが込められている。
店舗に行くということは新しい発見や気付きがあるかもしれないし、ただものを買うだけでない、そこでしか得ることができない付加価値を提供してくれる。

②五感で感じられる付加価値がある

 

五感でそのブランドの世界観を体感できるのもリアル店舗ならではである。
ネット通販では画面で商品を見比べることしか出来ないが、リアル店舗に行けば嗅覚、聴覚、触覚など視覚以外の部分でもそのブランドを感じることができる。
HERMES(エルメス)、LVMH(エルヴェエムアッシュモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)などのハイブランドは流行のアイテム、最先端のトレンドを感じられるのはもちろん、店内に入るとそれぞれ特有の香りを感じることができ、そのお店に来たということを実感できる。
ユニクロでは1つの商品で何十種類もの色のバリエーションを見せ、来るお客様をあっと言わせている。
ZARA(ザラ)ではモニターにコレクションや商品の映像が流れ今期のテーマや伝えたい情報を見て楽しむことができる。
著名人なども来店し今、日本で最も勢いのあるセレクトショップの1つのGR8(グレイト)では通常の音量より少しボリュームをあげ音楽と結び付きが深いことをアピールし、ブランドにあった曲が流れている。曲でブランドを表現しているとも言える。
当たり前だが店舗に行けば商品に触れ素材感を確かめることも、試着することだってできる。これは通販では決してできないが、非常に重要な要素ではないだろうか。
そして、商品購入の際には商品を袋に入れてくれる。お店のブランドのロゴが記載されている袋をもらうことで、買ったというをより実感でき満足感をプラスしてくれる。それがハイブランドなら尚更だ。
このように店舗に行くことでそこでしか味わうことができない体験だったり、ブランドが持つ世界観、ストーリー性、メッセージなどそれぞれが持つカラーを体験することができ、ただものを買うだけでない付加価値を提供してくれる。

今、リアル店舗に行くことの意味

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以上がリアル店舗に行って欲しいと思う要因である。ネット通販だったら休みの日にわざわざ買い物に行かなくても、仕事、学校終わりに疲れた中、買い物に行かなくても家のソファでゆっくりしながら買い物ができる。ネットで全てが完結でき、リアル店舗に行く必要性はないと感じるかもしれない。
しかし実際に店舗に訪れ、香りや音、映像、衝動買いがしたくなるような魅力的な空間など実際にそこでしか味わえない世界観を改めて体感してもらいたいと筆者は考えている。

VMDの魔法にかけられて

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欲しいものを狙って買うことも良いが、フラッと立ち寄ったリアル店舗で、今まで知らなかった新しい自分がいるかもしれないし、隠された欲求に気づくかもしれない。通販で買い物をするのとは少し違った、ただものを買うだけでない感動という付加価値を与えてくれる。ぜひ週末は新しい自分を探しに店舗に出かけてみてはいかがだろうか。