【今注目すべきはアジアの音楽!】タイのインディーズバンドがアツい

entertainment | 2017.10.15

タイのロック?


 ロックの本場、といえばやはりアメリカ、イギリス。しかし、今や日本でも本場にはない独自のサウンドを押し出しているバンドが沢山いますし、本場でその実力を認められているバンドもまだ少ないですが出てきています。今やインターネットを通して遠い異国のバンドであってもその存在が認知されうる時代、逆にリスナーにとっては、世界のどこの音楽であろうとも、インターネット環境さえあれば聴くことができる時代です。そんな今だからこそ、あえて、メディアで大々的に取り上げられることのない音楽シーンに目を向けてみませんか?日本でも欧米でもない、でも日本から距離的には欧米よりも近しい場所。そう、アジアです。アジア諸国の経済発展は著しく、発展途上国から先進国に仲間入りを果たそうとしている国もチラホラ…経済の発展と共に、ファッションや音楽といったカルチャーにも需要が高まり、発展してくもの。そして、アジアの中でも特に発展の目覚ましい国、タイの音楽シーンが今、ひそかに音楽好きの間で話題になっているんです!

タイの音楽の魅力

 日本ではほぼ全くと言ってよいほど認知されていないタイのロックシーン。しかし、タイの音楽が注目を集めるだけの、他の国の音楽にはない魅力があることは確かです。

シーン最前線の音

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 今や世界中の最先端の音楽がいつでもどこでも聴ける時代。それはタイのリスナーにとっても同じことで、UKやUSの最先端の音楽をリアルタイムで耳にして、そうしたサウンドを自分たちでも鳴らすバンドが出てきています。認知度もまだまだ低いし、これまで大々的にフォーカスされたこともないタイの音楽シーンですが、そこでなる音は、世界のシーンに後れを取ることなく、着実に進化し続けているのです。そして、USやUKよりも距離が近い、日本の音楽からも強い影響を受けており、どこか最近流行のシティポップ的な、少しノスタルジーを感じる歌謡曲テイストを忍ばせた楽曲もチラホラ…。洋楽も邦楽もこれまで世界中に存在してきたサウンドを、タイ、というこれまで注目されなかったフィルターを通して再構築された音、きっとどれほどこれまでに色んな音楽を聴いて育ってきた音楽リスナーにとっても新鮮に感じられるはずです。

タイ独特のメロディ

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 邦楽にあって洋楽にないもの、といわれて、様々なものが浮かぶとは思いますが、何よりもその日本人の琴線に触れる上質なメロディが欠かせない要素なのではないでしょうか。特に、近年再評価が進む、80年代以前の歌謡曲やシティポップ、フォークソングなどは、そうした日本人特有のメロディセンスがこれでもか、というほど濃厚に出ている。抒情的で、複雑な感情を紡ぐ、そしてどこか温かさのある美しいメロディは、USやUKのアーティストにはない良さです。さて、今回紹介するタイのアーティストたちにも、やはり彼ら特有のメロディセンスが随所に光っていて、そこが大きな魅力となっています。UKやUSのものとは明らかに異質だけれど、そうかといって既存の日本の音楽のメロディセンスともなんだか違う、やはりそれは、タイの文化の中で育まれた、タイ人の独特のメロディセンスによって作られるものなのです。温かみがある優しいメロディは、確かに邦楽に近い聴きやすさがあるけれど、それだけじゃない何かが感じられる。地理的に距離の近いアジアだけに、親しみやすいところもあるし異なる場所もある。それは音楽にも同じことがいえ、日本人の琴線にも触れるけれど、これまでに触れたことのない新鮮さがあるタイの音楽。新しい音楽が日本のリスナーを待っています。

タイ語のやわらかなかわいい響き

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 タイの音楽なので、中には英語詞もあるけれど、タイ語詞がのせられることがやはり多いです。このタイ語が、言語としてはなかなか習得が難しい言語なのですが、その響きが、とにかく柔らかくて可愛らしい響きなんです。タイの音楽特有の、温かみのあるメロディにこのタイ語の歌詞がよく合うこと、それもこの国の音楽の魅力です。じっくりと歌詞を噛みしめながら聴くのもいいけれど、流しながら、BGMのように聴くのも音楽の楽しみ方。そういう楽しみ方をする上では、タイの音楽の心地よさはぴか一といえます。

タイのバンドを聴いてみよう

 ここまではタイのバンドの魅力について書いてきましたがやはり音楽は聴いてみて好みかどうかを確かめるのが一番!と、いうことでここからは実際にタイのバンドを動画付きで紹介していきます。


 男女二人組デュオ。思わずほっこりしてしまうような優しいメロディと可愛らしい歌声が、印象的ですね。宅録風の軽めでチープなサウンドでありながら、様々な生音をサンプリングして作り上げられたサウンドは、まるで音のおもちゃ箱のようで、聴き手を楽しませてくれます。どこか日本の歌謡曲を思わせるようなノスタルジックだけれどキャッチ―なメロディも素敵。

Yellow Fang


 バンコクのロックシーンで注目を集めているガールズロックバンド。Summer Sonic 2013にも出演を果たしており、一部のファンからは既に認知されている存在。タイのバンドの中でもUKやUSのシーンと強くリンクしたサウンドが特徴で、Two Door Cinema ClubやMiami Horror、Templesといった現在進行形で活躍するバンドのファンの心も間違いなく掴む、説得力のある音を鳴らしています。アート性の高いこった作りのMVも一見の価値があり、次に来日した際にはぜひとも生で聴いてみたいものです。

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 ポストロック~シューゲイザーバンド。ネオシューゲイザーバンド、と形容されるような、轟音ギターロックのバンドがインディーロックシーンには度々登場していましたが、そうしたバンドへのタイからの返答といえるでしょう。シューゲイザーの王道ともいえる甘いメロディや轟音ギター、美しいコーラスはさることながら、彼らの特徴である、透明感のある音世界がタイ国内外のファンから高く評価されています。混沌の中を物悲しくも凛と響き渡る妖精の歌声ような、唯一無二のコーラスとギターはシューゲイザー好きなら引き込まれること間違いなし。タイ語独特の響きも、曲の世界観にぴったりで、長尺の曲でもすんなりと聴けてしまう強さがあります。

Jellly Rocket


 ガールズ3ピース編成のドリームポップバンド。ライブやレコーディングには男性のメンバー2名がサポートとして参加しているようです。サウンドはインディーポップやネオシューゲイザー、ドリームポップなどから影響を受けた、浮遊感のある、もわぁーっとした感じの音ですが、このバンドの魅力は何よりもそのセンチメンタルなメロディと儚げで少女的にすら感じられる歌声にあるでしょう。薄めのメイクにかなりカジュアルな服装といった彼女たちの佇まいも、タイ語の柔らかな響きも少女たちの青春の感傷に彩りを添えているようで、聴いただけでは歌詞の意味は分からないけれど、妙にリアリティをもって迫ってきます。

Monomania


 5人編成のオルタナティブロックバンド。低く、囁きかけるような、どこか温かみのある甘い男声Vo.が魅力的で、清涼感のあるサウンドと好対照です。このバンドに関しては、UKやUSのバンドからの直接的な影響というのがなかなか見えづらい音楽性で、その分タイのバンドならではのメロディセンスを堪能できる、上質な歌モノロックナンバーを作り続けています。決してとっつきづらい音楽性ではないし、今回紹介したバンドの中では一番ポップ寄りなバンドといえなくもないのですが、そうした中でもタイのバンドにしかない個性を濃厚に押し出している辺りは、もはやさすがとしかいいようがないでしょう。

La Ong Fong


 女性Vo.の3人組。この軽くどことなくお洒落な雰囲気の音、どこかで聴きなじみがあるような気がしませんか?日本の90年代の渋谷系を彷彿とさせるサウンドとMVがまさかタイのバンドでお目にかかれるとは…。お洒落でノスタルジーで都会的、まさに今日本で流行っているシティポップリバイバルの、タイ版といえるでしょう。口ずさみたくなるようなポップでキャッチ―なメロディも、キュートな歌声も、幅広いリスナーに届きそうな可能性を持っていますね。

タイの音楽に触れたい


 実はこの記事を書いている私、この夏にタイのバンコクへ一人旅に出掛けていたんです!海外旅行をする時の楽しみとしていつもするように心がけているのが、現地のライヴハウスへ一回は足を運んで、音楽と触れ合うようにすること。そんな訳で今回のタイ旅行でも、ぜひ現地のライブハウスに乗り込んでタイのバンドを生で見よう、と意気込んでいたのですが…。バンコクって、所謂演奏をメインで見せるライブハウスが殆どないんです(苦笑)その代わり、バーやパブ、レストランなどのステージで、かなりクオリティの高いパフォーマンスが見れるようになっています。日本だと逆にこうした営業形態のお店はあまりないし、飲食店でライブが見られるお店が多い欧米でも、ロックバンドがこうしたステージに上がることってあまりないですよね。それがバンコクでは、ロックやパンクといったアーティストでもレストランやバーのステージでライブをするんです!店にもよりますが、飲食代だけで音楽を楽しめる店が多く、お財布にも優しく、気軽に現地の音楽に触れられる敷居の低さは、ありがたいですよね。今や旅行先としても人気上位の常連であるタイ・バンコク。この記事を読んでタイの音楽シーンに興味を持ったあなた!タイで観光のついでにでも、音楽に直接触れてみては??

タイのインディーズシーンから目が離せない!

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 いかがでしたか?タイの音楽について、話に聞いたことも思いを巡らしたこともない、というあなたも、その奥深さと独自性・多様性に興味がわいたのではないでしょうか??今回紹介したバンドは、まだまだタイのインディーポップシーンで活躍するバンドたちのほんの一部でしかありません。まだまだタイには、魅力的なアーティストたちがいっぱいいます。これだけ可能性のあるシーンなのだからもしかしたら、数年たった頃にはタイの音楽が今よりもっと大々的に取り上げられる日が来てもおかしくありません。音楽好きなシティボーイの皆さんは、今のうちにタイの音楽シーンに目をつけておくと面白いかも!?