【今秋の期待作】映画公開前に見直したい『MOZU』あらすじ

entertainment | 2015.10.3

11/07公開『劇場版 MOZU』|黒幕、ついに現る。

 

TBSと有料放送WOWOWがコラボレーションした刑事サスペンスドラマ『MOZU』をご存知だろうか。謎の殺戮習性をもった鳥類百舌をなぞったタイトルがついたこの作品、Season1・2を経て、2015年秋、11月7日に劇場版が公開される。

西島秀俊演じる公安エリートの倉木警部が公安と結託する大企業の闇に迫る、本格刑事サスペンスドラマだ。

 

映画公開前にぜひとも見直してほしい、そんな思いを込めて、初めての人にはあらすじを、ファンには重要ポイントを整理して特集する。

 

『MOZU』シリーズのあらすじ、魅力を分析

 キーワード:「百舌(もず)の早贄(はやにえ)」 

 

実在する鳥類、百舌(もず)の謎に包まれた習性をご存知であろうか。

『MOZU』シリーズの世界観は、ここからきている。

 

 モズは捕えた獲物をその場で食べないで、木の棘や有棘鉄線に突きさしておく習性があるモズがこのような干物を作ることは古くから人びとの関心をひき、各地でいろんな伝説をうんだ。

 この干物を「モズのはやにえ(速贄)」「モズのはりつけ」「モズのくさぐき」などと呼んでいるが、私が子供の頃は「はりつけ」と呼んでいた。そして獲物をはやにえにすることを「はやにえを立てる」という。

引用元:神戸の野鳥観察記

 

 

愛する妻を爆弾による爆破で失った公安エリート警官、倉木(西島秀俊)が主人公。警視庁公安部は、テロやその他国家的脅威から国民を守る組織だ。

倉木は、実に寡黙だが、行動的。しかしその心は”砕かれて”いて普段は決して笑みを浮かべることはない。不意に我を忘れ、感情を爆発させ激昂することもある。

その原因は、家族関係のもつれと、娘の死、そして追い討ちをかけるように起こった、不自然すぎる妻の爆死__そこには、警察公安部の情報操作の影が見え隠れしていた。

 

「俺たちが見ているのは真実の断片にしかすぎない。
本当の真実とは程遠いものだ。
__俺は本当の真実をすべて知りたいだけだ。
__もう、歪められた真実は、見飽きた。」

 

警察上層部にもみ消された真実をひたすらに追い求め、同時に起こった爆弾殺人事件の真相を探る。

 

次々に明らかになる警察上層部の情報操作。

歴史の闇に葬り去られる真実を探し続ける倉木や大杉警部補(香川照之)は誰も信じることができなくなる硬直状態の中で、それでも必死に自らの正義に従おうとする。

 

しかし、現実は想像を絶するほどに過酷なのだ。

 

「国民は、真実など求めていない。」

 

そう、我々が求めているのは「平和」「秩序」であり、「真実」ではないのかもしれない、と解釈できる重い一言だった。

 

 

刑事警察サスペンスが溢れる昨今には珍しい、「公安警察サスペンス」と言ったところだろうか。

 

この本で書いた警察内部の汚職や謀略、あるいは北朝鮮の問題、右翼組織などを映像化するのは、当時は難しかったんですね。それに、警察小説というとかつてはほとんどが刑事警察もので、公安警察を扱った小説は珍しかった。珍しいから映像化しようとなるわけだけど、障害も多くなる。映像として受け入れられるまでに、三十年近くかかったということです。(逢坂剛)

引用元:青春と読書

 

そして、西島秀俊と香川照之の白熱の演技が実に素晴らしい。2012年に放送されたSPドラマ「ダブルフェイス」が人気を呼び、そのタッグが再結集した形でスタートした『MOZU』。

様々な感情表現をその表情に豊かに潜める__彼らがくわえていると、些細な煙草さえも普段以上にカッコよく見えてしまうほどにだ。

 

原作が複雑だから、脚本も、普通では考えられないくらい、何十稿とブラッシュアップを重ねています。役者たちの、役へののめり込み方も尋常じゃないですね。僕は、いま日本で倉木を演じられるのは僕しかいないと自負しています。だから、映像化されずにいてくれてありがとうと、正直、思っているんですね。(西島秀俊)

引用元:青春と読書

 

西島さん、本当にかっこいいですね。

 

今から見直したい!『MOZU』シリーズの順番は

 

『MOZU』シリーズは全3部作。全て話が繋がっているので、途中からでもなく、正しい順番で観ていくことが必要だ。

 

①『MOZU  Season1 〜百舌の叫ぶ夜〜』
②『MOZU Season2 〜幻の翼〜』
③劇場版『MOZU』

(スピンオフ:『大杉探偵事務所 〜美しき標的/砕かれた過去編〜』2015年11月放送予定)

 

なお、2015/10/01現在、WOWOW加入者限定特別無料オンデマンドサービス「WOWOWメンバーズオンデマンド」で、『MOZU』シリーズを全作見直すことができる。

高画質な上、無料なので、ぜひチェックしておきたい。

 

《ネタバレ注意‼︎》映画鑑賞前に押さえておきたいポイント

ここからはドラマ版を全て鑑賞した人向け。

数々の波乱に満ちたこれまでのキーポイントと劇場版のあらすじを辿っていこう。

 

<MOZU Season1 〜百舌の叫ぶ夜〜>

 

Season1の原作は、逢坂剛の小説『百舌の叫ぶ夜(集英社)』である。

殺し屋新谷和彦(池松壮亮)が追うテロリストが東京で爆破事件を起こし、多くの人々の命を奪ったところから、物語はスタートする。

 

①警視庁「捜査一課」と「公安」の対立

 

爆弾事件を巡る警視庁内の対立は、その範囲にとどまらず、真実を知ろうとする者(倉木と捜査一課)と、秩序を求める者(公安部)の対立に広がっていく。

 

 

爆弾事件の被害者の中に、倉木の妻、千尋(石田ゆり子)もいた。

倉木は新谷の身辺を調査する中で、彼が日経大企業「アテナセキュリティー」の人間から殺しを命じられていたことにたどり着く。

しかも、その殺しは警察上層部によってなんらかの手段をもって”闇”に葬り去られていくのだ。

 

 

公安の人間であるにもかかわらず、その執念は上層部に危険視され、倉木は一連の事件の捜査から外れるよう命令を受ける。

また、大杉警部補が所属する警視庁は、情報を公開しない公安部に不満を抱き続ける。

 

そういった意味で利害が一致した倉木と大杉は、お互いが立場上相容れない存在でありつつも、共に捜査を進めるようになる。

 

②「ダルマ」の存在

 

ダルマを夢で見た者には、不幸が訪れる。そしてダルマは、何度でも現れる。」

 

 

倉木の妻も、ダルマを夢で見て死んだ。

そんな都市伝説じみた設定が、笑えなくなるほどに不吉だ。ダルマの謎は、劇場版で明らかになるのか。

 

③倉木千尋は、夫を「愛していた」

 

 

捜査が続くことで判明した、爆弾をテロリストに手渡したのが、倉木の妻だったという事実。

 

そして、倉木の妻、千尋に、自分が爆弾を所持している自覚がなかったという真実。元恋人の室井(雫も、室井と千尋の間にできた子供だった)に爆弾だとは知らされずに「それ」を渡すよう頼まれただけだった。

 

「倉木さんのことを想ってのことだと思います。」

 

その言葉に、倉木は何も言えず「そうか」と答えた。

まだ、「グラークα作戦」や雫の死の真相は、明かされていない。

 

④新谷和彦は、生きていた__?

 

Season1のラストに待っていた、衝撃の事実。

一卵性双生児の殺人兄弟、弟はサルドニア共和国大統領暗殺未遂事件において、壮絶な死を遂げた。

しかし、兄の新谷和彦は崖から転落したにもかかわらず生存していたようだ・・・。

 

 

Season2の予告にアイスピックでの殺人言述があったことからも、彼がSeason2の鍵を握っていくことは明らかなように見えた。

 

⑤「もう、あっちには戻れないんだな__」

 

『MOZU』ファンにはたまらなかったこちらの名シーン。

 

 

事件は解決していない、そしてそれを知ってしまった以上、自分たちは「普通」の平和に浸ることもできない。

 

しかし、これまでいがみ合いつつも共に戦ってきた倉木と大杉が、お互い恥ずかしそうに笑っていた。

幾多の悲しみに打ちひしがれていた倉木が、最後の最後にやっと見せた、笑顔だった。

 

 

公式アカウントがアップロードした、Season1を「9分でダイジェスト」する動画。かっこいいですね。

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