カラオケのバイトで出会いがあった。甘酸っぱい恋愛の話。
カラオケのバイト恋愛体験談
家から近く、時給がいいという理由だけでそこに決めました。
私は料理を作ったり、カラオケルームの片付けをすることが多く、お客さんと接することはあまりなかったです。
私がバイトを始めて4ヶ月が経った頃新しいバイトの子(以下Aくん)が入ってきました。
Aくんはキリッとした顔立ちで、背も高く、いかにも高嶺の花という感じでした。
あまりそういうタイプの子は得意ではなくて、積極的に関わりたくはなかったのですが、先輩から仕事を教えてあげてくれと頼
まれたので乗り気では無かったのですが引き受けました。
Aくんは素直で、全部マニュアル通りにきちっとこなしてくれるので教えるのがすごく楽でした。
ある日片付けをしていると
「先輩って彼氏とかいないんですか」
ドアにもたれながら聞いてくるAくんがいました。
「いるわけないじゃん。からかってるの?」
その時の私にはからかっているようにしか聞こえませんでした。
ドアを閉めて近寄ってくるAくん。
「俺、先輩のこと、、好きなんです」
「からかってるならやめて。Aくんかっこいいからモテるでしょ?なんで私なの?」
私は今まで彼氏ができても浮気をされて別れるということが多く、元カレに似たタイプのAくんがあまり好きではありませんでした。
するとAくんが近寄ってきて私にキスしたんです。
「え、、」
顔を真っ赤にして下を向いているAくんがいました。
「それ、俺のファーストキスです、ほんとに先輩のことが好きなんです。」
私にはわかりました。こんなAくんは見たことがなく、言っていることは本当なんだと。
なんでもできる子かと思っていたのにギャップがすごくて惚れちゃいました。
沈黙の後
「うん。わかった。付き合おう。」
この人なら私のことを好きでいてくれる。そう思いました。
Aくんと付き合い始めると周りの目が気になるようになりました。
こんなカッコいい人の隣を私が歩いていていいのかな。つり合ってるかな。
心配になりAくんに聞くと「大丈夫。そのままの利香が好きだから。」
付き合って2ヶ月ほど経ったときAくんに気になっていたことを聞きました。
「私、ファーストキス貰っちゃってよかったの?」
「うん。学校だと俺は何でもできるみたいなキャラになっちゃってて、キスがうまいとか、慣れてる、とか根拠のない噂ばっか
り広まっちゃって、違うって知ってお子ちゃまだと思われるのが嫌で…でも、利香なら受け入れてくれるかなって思って、」
もう可愛くて可愛くて。
「大丈夫。私が全部教えてあげる」
Aくんとの恋は1年半ほどで終わってしまいましたがとても濃い1年半でした。
私のことをそこまで好きになってくれた人はAくんが1番です。
カラオケのバイトを始めた時は、まさかこんなに好きになる人ができるとは思いませんでした、何気なく始めたバイトでした
が、良い出会いがありました。
たまに思い出すとほっこりする恋愛でした。