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BUSINESS AS USUAL:重光孝詩が語る古着の魅力

fashion | 2017.5.22

今、かつてのヴィンテージ人気とは明らかに違う「古着」ブームが再燃している。少し前までは希少で高価なヴィンテージ古着が人気を博していた。

しかし今は、もっとリーズナブルで、デザインやフォルムの違った面白い服をファッションのエッセンスとして取り入れることがおしゃれ上級者の常識に。そんな願望をフレキシブルに叶えてくれるのが、「古着」というわけだ。

新たな古着のあり方を探るべく今回訪れたのは、ファッションの楽しさを常に発信し続ける街、原宿。そんな原宿の神宮前3丁目で、ビルの2階に佇むのが、今回伺った「BUSINESS AS USUAL(ビジネス アズ ユージュアル)」。BUSINESS AS USUALはその独特のセレクトスタイルにより、幅広い層から人気を集める古着屋の一つ。流行にとらわれない様々なアイテムが、店内に所狭しと並んでいる。

BAUのオーナーを務めるのは重光孝詩(しげみつ たかし)さん。今回は重光さんに、古着に対するこだわりや、オススメのアイテム、今後の展望など、じっくりとお話を伺うことができた。

 

(原宿キャットストリートの少し奥に位置するビル、2階にBAUの看板。)

 

ーー本日はよろしくお願いします。まずは、古着を好きになったきっかけを教えてください。

そうですね。自分の略歴になるんですけど、僕はもともと山梨出身なんですけど、山梨学院大学在学中の3年のときに上京しまして、下北沢のHYU-MENや高円寺の古着屋にたまたま雇ってもらいました。そこで働くようになってようやく古着に関わり始めたんですよね。

大学生のときは古着がすごい好きというわけでもなくて、楽しいというか、テンションが上がるものの1つといった風に古着を捉えていました。当時は古着よりも、音楽や映画の方により興味があって、90年代のヒップホップをベースとしたサーフ系ブランドだったり、ハイブランドなんかもよく着ていました。

その頃から色々なタイプの服を着るようになって、少しずつ古着って面白いなあと興味がでてきました。10年くらい前はネルシャツやレーヨンシャツを着て、リーバイスの646を履くみたいなヴィンテージファッションが世の中的には正解で、でもそのときはヴィンテージを好きになれなくて。結局はストリートなファッションを追っかけてましたね。それでも古着屋で働くうちにいつのまにか古着に目覚めて、気がついたら自分のお店を開いていましたね。

ーー古着をセレクトする上でのこだわりや、気を配っていることは何かありますか。

大きく言うと、「いいものはいい」っていう考えが根本にはあって、ジャンルではなくて、洋服として「いいもの」をセレクトしています。それ以外は特にないですね。自分が今まで見てきた服とか、音楽・映画から、自分の感性にしたがってセレクトしてるって感じです。

ーー客層としてはどのような方たちが来ますか。

原宿なので若い子が多いですね。高校生も来ます。でもやっぱり、20代の子たちが一番多いです。古着好きなお客さんはもちろん、サラリー好きの人、年齢高めの人まで来ます。うちのことをあんまり古着屋として見てないみたいな感じの人も来ますね。(笑) あとは女性のお客さんも多いです。

ーー商品だけでなく、店内の空間づくりに対してのこだわりはありますか。

もうお店を始めてから7年くらい経つんですけど、内装も当初からはだいぶすっきりしました。自転車のタイヤをラックの代わりにしたのも、ハンガーかかるかなあって思いつきみたいな感じでやってみました。

あとは、商品数を多くしてラックをパンパンにしないだとか、コンセプトもラックごとにもたせるようにしています。全体的にキレイに見えるようにくらいの感じでやってますね

(自転車のタイヤからハンガーを吊るすのはBAUならではの空間づくり。)

(デニムなどブルーのアイテムをフォーカスしたラック。)

(黒やグレーなどモノトーンのアイテムで統一されたラック。)

(柄ものなどジャンルに捉われないスペースも。)

ーー古着屋のオーナーとしては、普段はどのような媒体から服に関する情報を得ているのですか。

テレビも雑誌も全く見ないし読まないので、自分が今まで通ってきたものと70年代から現在までの映画と音楽に影響されていますかね。MPCっていう16個のパットでビートをつくるみたいなゲームがあるんですけど、それを趣味でやってて、そういうことをしてるとファーてアイデアが降ってきます。自分でも、正解か不正解かわからずにやってるみたいなところはありますね。感覚でやってるみたいな部分はあります。

ーー普段、重光さんの服はどこで買われるのですか。

アメリカで買い付けることがほとんどですね。けど、基本いい服はお店に回したいので、お店優先です。めっちゃかっこいい服というよりは、ちょっと野暮めの服が好きです。

 

ーー重光さんにとっての古着の魅力は何ですか。

新品より安いですし、いい服がたくさんあります。様々な新しいアイデアだったり、個性的なスタイルを作りやすいですね。新品の服にはない、服の味わいみたいなものを古着は醸し出してると思います。

ーー価格はどのように決めているのでしょうか。

買値によりますね。けど、BAUの服はそこまで高くないので買いやすいと思います。「買いやすい」と思ってもらうことが大事だと思っているので。セレクトしてる古着屋も最近増えてきているし、古着自体が最近キテるなとは感じてはいますね。だからこそ、古着だけではなくて、時代の移り変わりに対応できるようにしたいと常に考えてます。買い付けにいく場所自体はすべてアメリカです。

 

ーーオススメのアイテムや着こなしがあったら紹介してほしいです。

たくさんありますね。一発あります。これです。こういう系はもう即日売れますね。オーバー気味でテロっとした生地感で、肩を落としたシャツはかなりオススメです。開けて羽織るだけみたいな感じで、きっとすごいモテますよ。(笑) やっぱり服って結局はモテたいみたいなところから始まるので、これはかなりオススメです。黒系の切り替えみたいな現代的なデザインは、原宿の人はみんな好きだと思います。こういう黒のパンツに合わせるのは鉄板ですね。

あとはナイロンもきてますね。こういうナイロンジャケットもBAUっぽくてオススメです。合わせるなら太いデニムとかですかね。個人的にはアイスウォッシュがオススメです。アイスウォッシュとかジルボーみたいな太いデニムに合わせてもらうと最高にキマります。大学でこれ着てたらモテますね。ちょっと野暮ったいけど、ちゃんと服にこだわってるみたいな人がいいですよね。

スウェットとかパーカーもオススメです。大きめのピンクのパーカーもすごくかわいいと思います。

ーー今後の目標や、宣伝があればどうぞ。

以前、学芸大学にもお店を出したりしたんですけど、最近の気持ち的には、そんなに店いらないな、というか。下北沢にzondagっていうもう1つお店をだしていて、これ以上は店は増やさずに、小さく長くみたいな、1つのお店を爆発させたいと思っています。今の大学生がどんなファッション好きなのかとか、服に対してどれくらいの熱量があるのかってのは気になりますね。

今の時代、インスタグラムやその他SNSの勢いがすごくて、憧れの対象がモデルだけじゃなくて「一般人」にも広がってるじゃないですか。僕らの世代の憧れってやっぱり芸能人だったので、憧れの対象が同じ年くらいのしかも普通の人になってきてるのが、へえ〜って感じだし、ネットやインスタの勢いを上手く活用して発信していけたらいいなと思ってます。

 

編集後記

読者のみなさんこんにちは。Boy.でファッション企画を担当しています、りんです。よろしくお願いします。今回取材させていただいた重光さんはとても気さくな方で、多少突っ込んだ質問にも、丁寧かつ正直に答えてくださる方でした。

今回重光さんを取材させていただいて強く感じたのは、重光さんの服に対する純粋な姿勢です。古着をヴィンテージとしての価値だけでなく、もっと純粋に現在のファッションと同列に提案している。

洋服を単なるファッションとしてだけでなく、それに伴う時間や空間と共に届けようとしている。そんな風に感じました。

雑誌やテレビのような大衆的な媒体からはほとんど情報を得ず、映画やゲームのようなカルチャーと自分の感性を軸にして、服を選んでいるとおっしゃっていて、そんな古着に対する姿勢もすごく素敵だと感じました。

今回重光さんにお話を伺って、自分もトレンドや元からある価値観に流されすぎずに、自分のファッション、ヘアスタイルだったりをちゃんと考えようと思えました。

この記事で初めて重光さんを知った方も、是非彼の服に対する姿勢を取り入れてみてほしいです。最後に、今回取材に協力していただいた重光さんに感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

 

|BUSINESS AS USUALの詳細情報

TEL 03-3479-4595
住所 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前3-20-5
営業時間 12:00-20:00
料金
定休日 なし
HP bau-tokyo.com

 

重光さんへの今回のインタビューはいかがだったでしょうか。

BUSINESS AS USUAL、さらには重光さんの服への情熱や、人間性が伝わったのではないでしょうか。

重光さんがオーナーを務めるBUSINESS AS USUALに是非一度足を運んでみては。