【漫画を読み返したくなる】おすすめの2.5次元ミュージカル4選

anju

この秋は非日常を体験したい、どうする?

日本の漫画・アニメ文化が世界に与えた影響は想像を絶する。「日本語は話せないが、日本の漫画のセリフは言える」という外国人が増えてきている。そして、2018年で50周年を迎える『週刊少年ジャンプ』。

これを記念して、創刊から現在までを振り返る展覧会が六本木で開催中。漫画をアニメ化するだけではなく、舞台化が相次いでいる。「2.5次元」を聞いたことがない人はいないのではないだろうか。

週刊少年ジャンプの『キャプテン翼』も今年の8月にZeppブルーシアター六本木で上演予定。男性も女性も楽しめるミュージカルなのではないかと思う。今回は、私が見たおすすめの2.5次元ミュージカルを紹介したい。

1.王家の紋章

出典元 tohostage.com

アメリカ人少女・キャロルは、エジプトで友人や恋人と共に考古学を研究していた。 ある日、ピラミッドの発掘が行われることになるが、それは古代エジプトの王・メンフィスの墓だった。 その直後、キャロルのもとに現れた謎の美女・アイシス。 弟メンフィスを愛するアイシスの呪術によって、キャロルは古代エジプトへとタイムスリップしてしまう。 彼女を待ち受けるメンフィスとの出逢いや様々な試練、 そしてエジプトを狙うヒッタイト王国の王子・イズミル―。 数奇な運命が、キャロルを歴史の渦へと巻き込んでいく―。 (引用元:ミュージカル「王家の紋章」HPより)

●舞台と客席の距離が遠いのが興味深い。

『王家の紋章』の一番の魅力なのではないだろうか。最近の舞台はお客さんとの距離が近いことが多い。ジャニーズの舞台だって宙を飛んでファンと触れ合ったり、歌舞伎の舞台だってセリがあって3Dに登場する。

でも、王家の紋章の舞台は、舞台の構造上奥行きがあるように見える。キャストとお客さんの距離が遠い。逆にキャストがスターのような特別感がある。身体の距離は遠いが、その分飛んでくる言葉に力がある。

また、再演では20分以上短くなっている。実はストーリーも全く変わっている。主役であるミムタンと、ヒロインであるセチが、作品の象徴のように描かれている部分に涙する。 古代エジプトの争いと愛の物語である王家の紋章。

人を愛する気持ちがあるから、人は争い、時に人を殺す。ミムタンとセチは、国のため、愛する人のために闘うが、殺されてしまう。その2人の力強くて儚いダンスに涙する。 舞台が古代エジプトであるため、設定は壮大である。だが、あなたにもどこか共感できる部分があるのではないだろうか。

日時:2017/04/08-2017/05/07 場所:帝国劇場 2016/08/05-2016/08/27に行われた舞台の再演。
 

2.わたしは真悟

出典元 kaat.jp

何も恐れずただ純粋に愛し合う小学生の真鈴(まりん・高畑充希)と悟(さとる・門脇麦)。 2人の愛が大人によって引き裂かれようとしたとき、ひとつの奇跡が起こる。 2人の遊び相手だった無機質な産業用アームロボットに、真鈴と悟を両親と認識する自意識が目覚める。 それは、真鈴と悟から1文字ずつもらい、自らを真悟(しんご・成河)と名乗る。 離れ離れになった真鈴と悟の身に危険がせまったとき、真悟は2人を助けるために人知を超えた進化を始める。 (引用元:公益財団法人神奈川芸術文化財団,「ミュージカル『わたしは真悟』」,2016年12月3日更新より)

●『333のてっぺんから』の歌が耳に残る

この歌詞の意味は、子供が生まれるってことは、東京タワーの上から落ちることくらいすごいことって意味らしい。普通じゃ絶対思いつかない。楳図かずおワールド全開である。大人の汚い部分だけではなくて、子供のすぐに記憶からなくなってしまう残酷さを描いたのが怖い。

ロボットである真悟は、愛を知ったことで心を持ち、でも最後は人間の嘘を知って死んでしまう。儚い。大人の残酷さ、だけではなく子供の残酷さまで描かれているのが面白い。

●舞台だけじゃない。会場の色んな場所に仕掛けが!?

パンフレットの外の表紙が四種類もあるのも珍しい。しかも、漫画のワンシーンが描かれている。ホワイエには、『わたしは真悟』の漫画の絵がたくさん展示されている。

【ロビー】展示物の1つに、フラッシュをたいて撮影すると絵が浮き出る。最初のアナウンスも、アナウンスの途中でロボットに乗っ取られてしまう。

最初、客席に一歩足を踏み入れただけでも空気が違った。舞台上には1つのロボットが動いていた。ホワイエも客席もワクワクが詰まっていた。

●原作について

1982年から1986年まで『ビッグコミックスピリッツ』に連載された、楳図かずお氏の長編SF漫画。 “神とは何か”、“意識とは何か”、“人間とは何か”といった形而上学的テーマに挑んだ意欲作です。 まだインターネットの利用が一般的ではなかった時代に、人工知能がネットワークを通じて自ら進化していく様子が描かれ、 原作者の先見眼の鋭さがそこここに顕れています。 (引用元:公益財団法人神奈川芸術文化財団,「ミュージカル『わたしは真悟』,2016年12月3日更新」より)
 
日時:2016/12/2-2017/1/26 場所:新国立劇場 中劇場

3.PLUTO プルートゥ

出典元 www.bunkamura.co.jp
人間とロボットが共存する時代。 世界最強といわれるロボットが次々と破壊される事件が起こる。 高性能刑事ロボット・ゲジヒトは犯人の標的が、自身を含めた7体の大量破壊兵器となり得るロボット達だと確信。日本に渡り、限りなく人間に近い存在であるロボット、アトムと共に謎を追うことに。内戦で家族を失った世界最高峰の頭脳を持つ科学者アブラー、人間を殺害した唯一のロボット、ブラウ1589との接触により核心に迫っていく。 ゲジヒトは日々、忌まわしい悪夢に苛まれ、妻ヘレナも彼の不調を感じ不安を隠せない。アトムもまた、お茶の水博士に愛情豊かに育てられながらも、自身の生みの親である天馬博士との複雑な関係がその心に影を落としている。葛藤を抱えながらも事件の解決に向けて尽力するアトムとゲジヒトであった。 時を同じくして、アトムの妹で悲しみを察知する能力を持つウランが廃墟の壁に花畑の絵を描く不思議な男と出会う。そこにアトムが駆け付けると、男に異変が起こり… ロボットと人間の物語ではない… これは、全人類に叩きつけられる【愛】と【憎しみ】の黙示録!! (プルートゥHPより)

●ロボット×ダンス×演劇×プロジェクトマッピング

舞台の空間の使い方が素晴らしいのが特徴! 舞台前に広がるロボットのガラクタ。舞台セットはただの白い箱がいくつか置いてあるだけ、動かしたりプロジェクトマッピングを映したりしていた。

ダンスとプロジェクトマッピングの融合が一番の魅力である。漫画のシーンをプロジェクトマッピングとして映すことにより、観客に更に想像させる。ロボット役は周りに黒子を置くことによって表現する。人間を使って人間をロボット役にしてしまうのが面白い。

●来年の1月に再演!

東京公演:2018年1月7日(日)~1月28日(日)※予定 Bunkamuraシアターコクーン 海外公演:2018年2月(イギリス・オランダ・ベルギーにてヨーロッパツアーを予定) 大阪公演:2018年3月上旬予定 森ノ宮ピロティホール

女優の土屋太鳳が、2018年に上演される森山未來主演の『プルートゥ PLUTO』で初舞台を踏むことが決定した。浦沢直樹×手塚治虫の漫画『PLUTO』(長崎尚志プロデュース/監修:手塚眞/協力:手塚プロダクション)に基づく2015年の舞台を、新たなキャストを迎えて再構築するもので、土屋はアトムの妹で不思議な能力を持つウランと刑事ゲジヒトの妻ヘレナの一人二役に挑む。(プルートゥHPより)  
日時:2015/1/9-2015/2/1 場所:Bunkamura シアターコクーン

4.デスノート The Musical

出典元 www.umegei.com
「このノートに名前を書かれた人間は死ぬ」 死神リュークが、人間界に落とした デスノートを拾った成績優秀な高校生・夜神月。 半信半疑でデスノートを使った彼は、 その威力を目の当たりにして恐怖する。 しかし自分が理想とする社会を作るため、 強い精神力で恐怖を乗り越え、凶悪犯を粛清しようと決意。 「心の正しき人々のために、すべての悪を裁こう」 デスノートの効果で次々に死んでいく犯罪者たち。 そして月は救世主キラとして、 世界の人々から指示を集め始めていた。 だが、この不可解な事件を解決するために、 日本警察は世界屈指の名探偵 L に捜査を依頼。 依頼を受けた L は、キラの逮捕を宣言する。 「追いつめてやる。死ぬのはお前だ」 今、二人の壮絶な戦いが始まる・・・・。 (デスノート The Musical HPより)

●歌の迫力で人間の恐怖を再現

最後のシーンで死神レムが砂になってしまうのが切ない。他にも漫画を忠実に再現している。プロジェクトマッピングで人混みを再現したり、デスノートに名前を書かれて死んでしまう瞬間も再現されている。 また、国民がキラを正義だと信じていく様子が歌の力強さで表現されている。舞台を観に来た観客までもが洗脳されてしまいそうになる。

●今年の夏再演が決定!

なんと! 今年の夏再演が決定している。是非チェックして観てほしい。

富山公演:2017年6月24日〜25日 富山オーバードホール 大阪公演:2017年8月19日〜8月21日 梅田芸術劇場メインホール 東京公演:2017年9月2日〜9月24日 新国立劇場 中劇場    

今、漫画×ミュージカルが熱い

漫画がミュージカルになったもの。『王家の紋章』も『わたしは真悟』もホワイエで原作の展示がある。『デスノート』や『プルートゥ(鉄腕アトム)』、『わたしは真悟』は、途中で映像として漫画のワンシーンが入る。

日本の漫画は、世界にも通用すると思っている! ミュージカルは世界各地色々なところで上映されているが、漫画原作のミュージカルをここまで再現できるのは日本だけではないか。最近では女性だけではなく男性のお客さんも増えているように感じる。 この夏ぜひ会場に足を運んでほしい!