【"古着屋"の魅力って?】No.3:TUNAGI JAPAN(ツナギジャパン)@渋谷

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“古着屋”の魅力って?

今、かつてのヴィンテージ人気とは明らかに異なった「古着」のブームがきています。

少し前までは希少で高価なヴィンテージが人気を博していました。
しかし今、デザインやフォルムの異なる一品物の「古着」というアイテムを、セレクトアイテムとのバランスを考えながらコーディネートのエッセンスとすることがおしゃれ上級者の常識に。

そんな願望をフレキシブルに叶えてくれるのが、各地にある「古着屋」。
Boy.編集部ではそんな古着・古着屋の魅力を、実際にショップオーナーにお話を伺ってもっと掘り下げみました。

第3弾古着屋特集、今回訪れたのは、渋谷にお店を構える「TUNAGI JAPAN(ツナギジャパン)」。
店内には、ヨーロッパとアメリカで買い付けたアイテムが並び、それぞれ違う歴史を持つアイテムがミックスされた独自の空間になっています。
ツナギジャパンのオーナーを務めるのは、井澤 元気(いざわ げん)さん。
今回は井澤さんに、商品に対するこだわり、おすすめのアイテム、お店にかける想いなどじっくりとお話をお伺いしました。

—どんなお客さんが多いですか

25歳前後のアパレル関係者や美容師さんが多いです。
最初の頃は、ほとんどが口コミのお客様でしたが、今は若いお客さんもSNSなどの情報を見てお店に来てくれます。

—井澤さんがお店を始めたきっかけを教えてください

大学生の時の話ですが、自分は体が小さい方だったのでメンズの洋服屋さんに行っても自分に合うサイズの洋服がない時代でした。
レディースの商品も試すにも、レディースのお店に行く勇気がなくて(笑)

しかし、古着屋さんには性別問わず商品があり、レディースの商品を試着しても違和感がない空間がありました。
それが理由で、古着屋さんに徐々に行くようになりました。

それから1点物や、ヴィンテージなどの知識を教えてもらい、どんどん好きになっていき、大学3年生の時には洋服屋さんでアルバイトを始め、将来的には古着屋さんを始めようという決意をしていました。

—今は、ECの時代でリアル店舗を出すことは非常にリスクが伴うと思います。その中で、お店を出す意義はなんだと考えていますか。
また、お店を出す決断をするのに、どのような経緯がありましたか

前職のアパレル販売員を辞めてからツナギジャパンを始めるまで約10ヶ月の間がありましたが、確かに洋服を売るならECであったり前職のままで良いと考え、その間に少し迷った時期がありました。
しかし、ECが盛んな時代だからこそ、人と人との繋がりが薄くなっているとも感じていました。

ツナギジャパンという名前には、服と人、人と人を繋げるというコンセプトが隠されています。 人と人が繋がる事で笑顔が生まれ、洋服を買うだけでは得られない付加価値がそこにプラスされます。
そのような空間作りをすることがリアル店舗を持つ意義であると考えています。

洋服を扱う仕事は自分の得意分野ですが、それは1つのツールとして捉えていて、1番やりたいことは人と人が繋がる場所を作ることです。

—店内にあるアイテムは、どこで買い付けているのですか

3、4ヶ月に1回のペースで、主にフランスとイギリスに行っています。
アメリカのアイテムは、アメリカにいるバイヤーに送ってもらっています。

—ヨーロッパとアメリカの洋服の違いはどんなところにありますか

アメカジテイストであったり、カジュアルなもの、男臭いもの方がアメリカの方が多い印象です。
それに比べ、ヨーロッパの洋服はラインが細かったり繊細なイメージで、アメリカカルチャーとは違う歴史を感じることが出来ます。

—買い付ける時のこだわりはありますか

状態が良い物はもちろん、素材が長持ちする物、しっかりした素材の物を中心に仕入れています。
20年後また着たいと思った時にもう1度着れるような状態が良い物を選んでいます。

—店内には井澤さんが立ち上げたブランドもありますよね

はい。ゲンイザワという自分の名前でブランドをやっています。

—ご自身のブランドを始めようと思ったきっかけはあったのですか

日本の良いものを知る機会、見る機会が少ないと思ったことがきっかけです。
海外には海外良さがあるのと同じように、日本にも日本独自の良さがあります。
そこで、日本の歴史、カルチャーなど日本の良さを発信するブランドを作ろと思いました。

—日本カルチャーを発信するということがコンセプトなのですね

はい。特に若い人にとって身近なもの、誰もが見たことがあるようなものを題材にしています。
若い世代から日本のことを好きになってもらえるような動きをすれば、自分の国を好きな若者が大人になった時にもっと良い日本になるのではないかと思っています。

—今回の洋服のコレクションは何からインスピレーションを受けた作品になっているのですか

前回は、学ランなどの日本の学生服をテーマにしました。
今回はフィンガーファイブという日本の70年代、80年代に活躍したアーティストが題材になっています。

学園天国という誰もが聞いたことがある曲を作っているアーティストをテーマにすることで、こんなカッコ良い日本のアーティストがいるのかと親近感を持ってもらえると思っています。

—商品だけでない、店内の空間づくりにおけるこだわりはありますか

古着屋さんと言ったら、商品が敷き詰められたイメージがあるかと思いますが、商品の点数をそこまで多くせず、空間にゆとりを持たせ、1点1点がしっかり見れる売場作りをしています。 そこが他店との差別化になっているのかと思います。

また、今期気になっている色で良いなと思ったものを色別に並べたり、トレンドを意識したカラーのアイテムを置いています。

—おすすめのアイテムや着こなしがあれば紹介してほしいです

お店自体は今年の春夏は70年代、80年代のものを意識して取り扱っているので、襟が少し大きめでステッチが入っているテーラージャケットやフレアスラックス、シャウエスタン系のシャツが一押しアイテムになります。

〈 TUNAGI JAPANの詳細情報 〉

住所:東京都渋谷区神南1-14-3 IDOビル1階B号
営業時間:12:00〜20:00
定休日:無休
HP・SNS:http://tunagijapan.base.ec/

編集後記

今回インタビューさせていただいた井澤さんは柔らかい口調で、優しい空気を醸す出すそんな方でした。

商品はもちろん、店内の陳列にもこだわりを持っていらっしゃり、そこには決してECでは感じられないお店独特の空気感がありました。
同じブランド、似たような商品を取り扱う同質化したセレクトショップを横目に、人と人を繫げ、笑顔を生み出すというコンセプトのもと、ただ商品を買うだけではない付加価値が店内にはありました。

日本の良いところを知ってもらいたいという思いで始めたご自身のブランドなど取り扱っている洋服には明確なコンセプトがあり、その想いを実際にお店に足を運んでもらい味わってもらいたいと思いました。

この記事で初めてツナギジャパンを知ったという方も、ぜひ一度お店に足を運んでいただきたいと思います。最後に、今回取材に協力していただいた井澤さんに感謝申し上げます。ありがとうございました。