【東京古着屋】自然体でいられる店 高円寺「深緑」

豪太

東京発、今行きたいこだわりの古着屋

今気になる古着屋へ実際に足を運び、お店にまつわるエピソードからファッション観に至るまでをインタビューする新企画“東京古着屋”シリーズが今回からスタートしました!

その記念すべき第1弾として私たちが向かったのは高円寺の古着屋 「深緑」
駅前のアーケードから少し裏路地へ入ったところにある「深緑」は、ダンボールにマジックで書かれた看板が目印
なんだか高円寺らしい、いい意味でユルい雰囲気を感じます。

実際、居心地の良さに定評があるお店で、業界の方もお忍びで来ることがあるそうです。
そんな高円寺の隠れ家的古着屋さんで出迎えてくれたのはオーナーであるshogoさん。

物腰の柔らかい気さくな方で、つい取材も長引いてしまいました(笑)。

店長の“集大成”として誕生した深緑

-本日はよろしくお願いします。さっそくですが、深緑を始められた理由を教えてください。

特にこれといった理由はなくて、やりたいからやってみたという感じですね(笑)。あるじゃないですかそういう男のロマン的なの。
強いて言うなら元から古着が好きだったし、自分のタイミングで独立してお店を持ちたいという気持ちはありましたね。

-男のロマン、憧れます(笑)。ちなみに高円寺という立地を選んだのはなぜですか?

前の職場が渋谷とかいわゆる都心部と呼ばれるところにあったんですけど、そこでガツガツ働いていたこともあって、独立したら自分の好きなことを気楽にやっていきたいなぁという想いがありました。

高円寺は昔からよく来ていた街だったし、自由な空気感が心地よかったから、ここならいい波乗れるんじゃないかなーと思って選びましたね。
別にサーフィンやってたわけじゃないんですけど(笑)。

-「前の職場」というと、これまでshogoさんは他にどんなお仕事をされてたんですか?

一応イタリアンのコック、アパレルのVMD、スタイリストアシスタントをやっていました。
なので、古着屋歴がないんですよね。その点周りからは結構特殊だねとは言われます。

-なるほど、いろいろなお仕事をされていたんですね。でもコックだけはアパレルとあまり関係がないと思うんですけど…?

いやいや、コックって意外と関係あるんですよ。盛り付けもセンスだし、何より愛情をもってお客さんと接する気持ちはその頃学びましたからね。

結局自分では遠回りだと感じていたことも無駄ではなかったし、そういった経験の集大成として今の深緑があるのかなと思います。

-“集大成”ですか…。話は変わりますが、「深緑」という店名の由来はどこから来ているんですか?

自分自身地球に優しい色(深緑色)が好きなのと、自然体でいれるお店でありたいという想いからネーミングしました。
一応横文字の店名を考えたりもしたんですけど、自分のキャラじゃないし、日本人にも呼びやすい名前をと思って深緑(ふかみどり)にしました。
たまに深緑(しんりょく)って呼ばれることもあるんですけどね(笑)。

“深緑色の壁紙をはじめ、アースカラーを基調とした店内にはゆったりとした空気が流れていました。

スタイリストアシスタントの経歴を持つオーナーshogoさんの審美眼によって買い付けられた服はどれも素敵で、財布のひももつい緩んでしまいそうです。”

服と人との自然な調和

-ここからはもう少しだけ服とお店自体のお話を伺っていきます。
まず買い付けの際は、どんな基準で服を選んでいますか?

前提としてデザインが奇抜すぎたり価格が高すぎたりっていうのはナンセンスで、ありそうな服だけど、うちの服と着る人がうまく調和したらかっこいいだろうなぁと思えるようなモノを選んでいます。

それにプラスして“今自分が好き”という感覚は大切にしていますし、サイズ感にはこだわっています。

-服と人との調和ですか。考えたこともありませんでした。

-続いて、深緑にはどんなお客さんが来られますか?

高円寺という土地柄、本当にいろんな方が来ますね。
年齢層でいうとだいたい17~60歳くらいかなぁ。この前なんか80歳くらいのおじいちゃんが間違えて階段上ってきちゃって、僕が下りるのを手伝ったこともありました(笑)。

-そんなこともあるんですね(笑)。そういった年配の方でも服を買っていかれますか?

自分たちがリアルタイムで見てきた服に懐かしさを感じるのか、結構買っていかれる方は多いですよ。
だから昔の会話もできるように普段から意識しているんですけど、実際はお客さんから勉強させていただくことも多いですね。

-なるほど。お客さんにとって居心地のいい空間を作る上で、他に意識していることはありますか?

他人は自分の映し鏡じゃないですけど、やっぱり自分が自然体でいられて気持ちいいと感じる空間を作ることが、お客さんにとっての居心地の良さに繋がると思っています。

それに、この空間は自分の人生の中で受けたカルチャー的な影響とか、仕事を通じて得た感覚が詰まっているので、もはやここは自分の脳の中なんじゃないかなーと思ったりもしていて。
その感覚的な部分に共感してくれるお客さんは少なからずいてくれるのかもしれません。

“ディスプレイはあまり計算していないと語るshogoさん。

確かに一つ一つがきっちり整理されているわけではないけれど、素人ながら「自然な美しさ」というものを感じました。

また、店内にはアートや雑貨、VHSなどもひそかに置いてあったりするので、服を選び終えたらチェックしてみるのも面白そうです。”

“古着屋ではない”古着屋?

-お店自体とshogoさん自身の今後の展望を教えてください。

今の感じでお客さんと楽しくやっていけたらなぁと思うのが一つと、うちは元から“地球に優しく”というのがモットーなので、今後はそれを踏まえて人にも優しいお店でありたいと思っています。

特に何をやろうとかではなくてざっくりとしたイメージなんですけどね。

-素敵な目標ですね!最後になりますが、これからオシャレになっていきたいと思っているみなさんに向けてshogoさんからアドバイスをいただきたいです!

カッコいい服を着て外見を磨くことはもちろん大事なんですけど、僕はそれ以上に内面を磨くことが大事なんじゃないかなと思います。

例えば、影響力のある人が着る服って魅力的に映ったりするじゃないですか。
でもそれって服のデザインがどうこうってよりかはその人の器に惹かれた部分が大きいと思うんですよね。
だから有名になってほしいということではなくて、「あの人何着てもかっこいいな」と思われるくらい器の大きい人間になることを目指してほしいです。

-質問は以上になります。本日はご協力いただきありがとうございました!

【編集後記】新しい発見ができるお店

今回の取材を終えて思ったことは、深緑はアパレルという枠を超えて、人生において大切なことを教えてくれるお店であるということ。

特に印象深かったのがshogoさんの「(オシャレになるには)内面を磨くことが大事なんじゃないかな」という言葉で、自分自身すごくハッとさせられました。

個人的にお店へ行くことがよくあるのですが、時折shogoさんの口から出る物事の本質を突くような言葉にいつも感銘を受けています。

実際に自分はshogoさんの言葉を通じて“自然体でいることのカッコよさ”“大人の振る舞い方”を学びました。

そういった人間的に大切な感覚や意識を学べる場所が深緑で、やっぱりいい意味で普通の古着屋ではない古着屋なんだなと思いました。

服からもオーナーshogoさんとの会話からも、行くたびに新しい発見がある古着屋「深緑」。
内面からカッコよくなりたいと願うBoy.読者の皆さんに是非足を運んでいただきたいお店です。

深緑さん、オーナーshogoさん、貴重なお時間をありがとうございました!

『深緑』店舗情報

住所:東京都杉並区高円寺南4-24-4 2F
営業時間:13:00~22:00
TEL:03-5913-7573

Instagram: @fukamidori__